📌 この記事について:犬にとって快適な室温は、犬種、被毛、体格、年齢、健康状態、住環境で変わります。ここで示す数字は一般的な目安です。短頭種、子犬、シニア犬、肥満、心臓・呼吸器などの持病がある犬は、かかりつけの獣医師へ個別に確認してください。
夏は室温24〜26℃前後・湿度50〜60%、冬は室温20〜22℃前後・湿度40〜60%を一つの目安にします。
2026年の獣医師解説では、夏は犬が過ごす場所をおおむね26℃以下に保つことや、24〜26℃程度の実室温を目安にする考え方が示されています。冬は獣医師監修情報で20℃前後、別の獣医師解説でも20〜22℃が目安とされています。
リモコンを26℃に設定しても、犬の寝床が26℃とは限りません。温湿度計は犬がよく寝る位置に置き、実際の環境を確認しましょう。
24〜26℃前後
湿度:50〜60%程度
室温が26℃を超える可能性がある日は、留守番中もエアコンで管理するのが基本です。
※短頭種・肥満・シニア・持病がある犬は暑さに弱い場合があります。
20〜22℃前後
湿度:40〜60%程度
小型短毛種、子犬、シニア犬など寒さに弱い犬は、寝床も含めて暖かめに調整します。
※暖房の効かせすぎにも注意し、犬が自分で移動できる環境を作ります。
犬の留守番中、エアコン設定で本当に見るべき3つの数字
共働き家庭では、朝の気温だけで「今日はエアコンなしで大丈夫」と決めるのは危険です。
外出後に日差しが強くなったり、湿度が上がったりすると、室内環境は変化します。
| 見るもの | 夏の目安 | 冬の目安 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 実際の室温 | 24〜26℃前後 | 20〜22℃前後 | 設定温度と犬の生活場所の温度は一致しないため |
| 湿度 | 50〜60%程度 | 40〜60%程度 | 高温多湿では放熱しにくく、冬は乾燥しすぎにも注意が必要 |
| 犬の様子 | 激しいパンティング、冷たい床を探すなど | 震える、丸まる、動きたがらないなど | 同じ室温でも犬種・年齢・体調で快適性が違うため |
🌡️ 温湿度計は「人の目線」ではなく犬が過ごす場所へ
窓際、ケージ周辺、床付近は、部屋中央と環境が違うことがあります。犬が普段寝る場所の近くで実測してください。可能なら、日当たりの異なる場所に2個置いて比較すると管理しやすくなります。
夏の犬の留守番|エアコンは室温26℃を超える前に使う
夏の留守番では、熱中症予防を最優先にします。
環境省は、夏場に留守にする場合はエアコンなどを使い、適度な室温・湿度を保つよう案内しています。また2025年の獣医師監修情報では、室温が26℃を超える日はエアコンを使う考え方が示されています。
2026年の動物病院・獣医師記事では、犬が過ごす場所の室温をおおむね26℃以下に保つことや、実室温24〜26℃、湿度50〜60%程度に調整することが目安とされています。
「設定26℃」ではなく「犬の場所が26℃以下か」を確認する
エアコンの設定温度は、室温そのものではありません。
日当たり、断熱性、部屋の広さ、エアコンの能力によって差が出ます。
外出前に温湿度計を置き、在宅中に数時間テストしておくと安心です。
留守番中は途中でエアコンを切るタイマーを避ける
暑い日の留守番では、帰宅予定まで安全な室温を維持できる運転が基本です。
「朝は涼しいから昼からON」「夕方は涼しくなるから途中でOFF」という設定は、予想より室温が上がったときに対応できません。
残業や電車遅延も考え、犬の環境を安定させることを優先しましょう。
人感センサー・省エネ機能は出勤前に確認する
エアコンによっては、人の不在を検知して運転を弱めたり停止したりする省エネ機能があります。
犬の動きを人として認識しない場合があるため、留守番時にどのように動作するかを取扱説明書で確認してください。
⚠️ 扇風機・サーキュレーターだけに任せない
扇風機は空気を循環させる補助にはなりますが、室温そのものを下げるエアコンの代わりにはなりません。真夏は「風があるから大丈夫」ではなく、室温と湿度を実測してください。
冬の犬の留守番|室温20〜22℃前後を目安に安全な暖房を使う
冬は夏ほど緊急性が高く見えにくいですが、寒さに弱い犬では低温環境が負担になります。
2025年の「いぬのきもち」獣医師相談では、留守番時の室温20℃前後、湿度40〜60%が目安として紹介されています。
三菱電機の獣医師解説でも、冬の犬の快適室温は20〜22℃、湿度40〜60%が目安です。
留守番中は転倒・火傷リスクの低い暖房を優先する
犬だけの留守番では、石油ストーブや電気ストーブなど、転倒や接触火傷の可能性がある暖房器具は避ける方が安全です。
エアコンを中心に室温を管理し、寒がりな犬には安全なベッドや毛布を用意します。
暖めすぎないよう「逃げ場」も作る
暖房を強くしすぎると、暑くても犬が移動できない場合があります。
ベッドの一部だけを暖かくするなど、自分で居場所を選べる環境が理想です。
犬種・年齢でどれくらい変える?「温度の数字」よりリスクで調整
犬種ごとに固定温度を決めるのはおすすめしません。同じ犬種でも、体格、被毛、持病、年齢で違うからです。
| 犬の特徴 | 夏 | 冬 | 調整ポイント |
|---|---|---|---|
| 短頭種 フレンチブルドッグ、パグなど | 特に注意 | 個体差 | 呼吸で熱を逃がしにくいため、夏は一般目安の涼しい側で管理 |
| 肥満傾向 | 特に注意 | 個体差 | 熱がこもりやすいため、暑さ対策を強める |
| シニア犬・持病あり | 要個別確認 | 要個別確認 | 体温調節能力や心肺機能などを考慮し、獣医師へ相談 |
| 子犬 | 注意 | 寒さにも注意 | 体温調節が未熟。長時間留守番自体も避ける |
| 小型・短毛・シングルコート | 個体差 | 寒さに注意 | 冬は寝床や室温を暖かめに調整 |
| 北方系・被毛が密な犬 | 暑さに注意 | 寒さに比較的強い場合 | 夏は被毛に熱がこもりやすい個体に注意 |
アニコム損保の情報でも、短頭種、大型犬、シニア犬、肥満、持病のある犬などは熱中症リスクへの配慮が必要とされています。
犬の留守番で避けたいエアコンのNG設定7つ
- 夏にエアコンを切る
朝が涼しくても日中に急上昇することがあります。 - 設定温度だけを見る
犬がいる位置の実温度を確認します。 - 人感センサー任せ
犬を検知せず運転が変わる機種があります。 - 冷風・温風を直撃させる
ベッドやケージに風を直接当て続けないようにします。 - 扇風機だけで真夏を乗り切る
室温そのものを安全範囲に保つことが先です。 - 水を1か所だけにする
倒した場合に備えて複数用意します。 - 窓際にケージを置く
直射日光や冬の冷気の影響を受けやすくなります。
停電・エアコン故障への対策|「監視→検知→人が動く」の3段階で考える
留守番中のエアコン対策で、温度設定と同じくらい重要なのが「止まったとき」です。
停電、ブレーカー、エアコン故障、Wi-Fi障害は完全には防げません。
そのため、共働き家庭では3段階の安全網を作ると管理しやすくなります。
01
環境で時間を稼ぐ
遮光カーテン、複数の水、日陰、クールマット、安全な寝床を用意します。
02
異常を検知する
温湿度センサー、ペットカメラ、機器オフライン通知などで変化へ気づきます。
03
人が対応する
合鍵を持つ家族、近隣の知人、ペットシッターなど、実際に入室できる人を決めます。
RSPCAやBlue Crossなどの動物福祉団体は、社会的な交流や排泄の機会まで含め、犬を一度に長くひとりにしない観点から4時間を目安にしています。
日本の獣医師監修記事では、健康な成犬が排泄を我慢できる時間や、留守番に慣れた個体を前提に、6〜8時間や8〜10時間を示す例があります。
1.エアコンの「停電自動復帰」を確認する
停電後、電気が戻れば自動的にエアコンも再開するとは限りません。
三菱電機の2026年更新FAQでは、「停電自動復帰」対応機種は復電後に運転を再開できる一方、対応しない機種では停止したままの場合があると案内されています。
メーカーや機種によって動作が異なるため、取扱説明書で必ず確認してください。
2.温度センサーとペットカメラは別々の役割で使う
ペットカメラだけでは、映像が正常でも室温が分からない場合があります。
- 温湿度センサー:室温異常を数字で知る
- ペットカメラ:犬の呼吸・姿勢・行動を見る
ただし、自宅の電源やWi-Fiが落ちればスマート機器も接続できなくなることがあります。
「カメラがオフラインになった」こと自体を、確認が必要なサインとして扱いましょう。
3.スマートリモコンだけを最後の安全装置にしない
スマートリモコンは、外出先から設定確認や操作ができて便利です。
一方で、停電やWi-Fi障害では操作できない場合があります。
また、復電後にエアコン本体がどの状態になるかは機種によります。
「スマホからONにできるから大丈夫」ではなく、停電自動復帰と人の緊急対応を組み合わせてください。
4.猛暑日は「駆けつけ担当」を事前に決める
- 温度の警戒ラインを決める
普段の愛犬の適温を基準に「ここを超えたら確認」と家族で決めます。 - カメラ・センサーのオフラインも異常扱いにする
停電やネット障害の可能性を考えます。 - 合鍵を預ける
家族、信頼できる知人、シッターなどが入室できる状態にします。 - 移動先を決める
復旧に時間がかかる場合、犬を預けられる場所も考えておきます。
🚨 小型モバイルバッテリーで家庭用エアコンを動かす前提にしない
家庭用エアコンは大きな電力を使います。ポータブル電源や蓄電池をバックアップに使う場合は、エアコンの消費電力・起動電力・接続方法が機器の仕様に合うかを確認してください。家庭配線へ自己流で給電するのは危険です。分からない場合は電気工事業者やメーカーへ相談してください。
出勤前3分|犬のエアコン留守番チェックリスト
- 犬がいる場所の室温・湿度を確認した
- エアコンが実際に冷風/温風を出している
- 人感センサーなどの省エネ設定を確認した
- 冷風・温風が寝床へ直撃していない
- カーテンで強い直射日光を遮った
- 飲み水を2か所以上に用意した
- 温湿度センサーがオンラインになっている
- ペットカメラがオンラインになっている
- 停電自動復帰の有無を把握している
- 緊急時に入室できる人を決めている
エアコンつけっぱなしの電気代が心配なとき
犬の安全を守るために必要な日は、電気代を理由に留守番中のエアコンを切らないことが優先です。
一方、電気代を抑える工夫はできます。
- 遮光カーテンで日射を減らす
- フィルターを清掃する
- 室外機の周囲をふさがない
- 設定温度を必要以上に低く・高くしない
- 温湿度計で過剰冷房・過剰暖房を防ぐ
- 短時間の外出で頻繁にON/OFFを繰り返さない
ダイキンも、エアコンは運転開始時に大きく電力を使うため、頻繁なON/OFFが必ずしも節電にならないと案内しています。
ただし、電気代は機種、外気温、断熱性能、部屋の広さで大きく変わります。
「つけっぱなし=必ず安い」とは考えず、安全な室温を維持しながら無駄を減らしましょう。
帰宅時にこんな様子なら室温だけでなく体調確認を
暑い日に帰宅して、次のような様子がある場合は熱中症を含む体調不良を疑います。
- いつもより明らかに激しいパンティング
- よだれが多い
- ふらつく、立てない
- ぐったりして反応が鈍い
- 嘔吐や下痢がある
- 舌や歯ぐきの色がおかしい
熱中症は重症化すると命に関わります。
異常がある場合は涼しい場所へ移し、速やかに動物病院へ連絡してください。
冬も、震えが続く、体を丸めて動かない、元気がないなどの変化があれば体調を確認します。
共働き家庭は「エアコン+センサー+人」で留守番を設計する
エアコンを適温にするだけでは、留守番対策は完成しません。
共働き家庭では、次の3つをセットで考えると安全性を高められます。
- エアコンで室温・湿度を安定させる
- 温湿度センサーとカメラで異常へ気づく
- 異常時に駆けつけられる人を確保する
カメラから愛犬がぐったりしていることに気づいても、カメラ自身はエアコンを修理したり犬を避難させたりできません。
最後の安全装置は人です。
犬の留守番とエアコンについてよくある質問
- 夏のエアコンは26℃設定なら大丈夫ですか?
-
「設定26℃」だけでは判断できません。
犬が実際に過ごす場所で24〜26℃前後に保たれているかを温湿度計で確認してください。日当たりや住宅性能によっては、26℃設定でも犬の場所がそれ以上になる場合があります。
- 犬の留守番中はエアコンをつけっぱなしにした方がいい?
-
夏に室温が安全範囲を超える可能性がある日は、留守番中を通して室温を維持できるよう連続運転する方が安全です。
途中で切るタイマーより、犬の場所の実測室温を基準にしてください。
- 28℃設定では暑いですか?
-
28℃設定で犬の生活場所が何℃になるかによります。
2026年の獣医師情報では、夏の実室温を24〜26℃程度、またはおおむね26℃以下に保つ考え方が示されています。設定28℃で実室温がそれを超えるなら下げる必要があります。
- 冬はエアコンなしでも大丈夫ですか?
-
犬種、住宅、地域によります。
冬は室温20〜22℃前後が一つの目安です。小型短毛種、子犬、シニア犬、体調不良の犬は寒さに弱い場合があります。室温を実測し、必要ならエアコンを使ってください。
- 扇風機だけでも犬の熱中症対策になりますか?
-
空気循環の補助にはなりますが、真夏にエアコンの代わりにはなりません。
犬は人のように全身から汗をかいて体温を下げられないため、室温と湿度そのものを管理することが重要です。
- 人感センサーはONのままでいいですか?
-
機種の動作を確認してください。
人がいないと判断すると省エネ運転や停止へ移る機種・設定があります。犬を正しく検知するとは限らないため、留守番時の設定を説明書で確認しましょう。
- 停電したらエアコンは自動で復旧しますか?
-
機種によって異なります。
停電自動復帰機能を備えた製品もあれば、復電後も停止する製品があります。購入時・シーズン前に取扱説明書やメーカーサイトで確認してください。
- スマートリモコンがあれば停電対策になりますか?
-
補助にはなりますが、単独では十分な停電対策ではありません。
停電中はエアコン・ルーター・スマートリモコン自体が使えません。復電後のエアコン動作も機種によります。温度監視と、異常時に駆けつけられる人をセットにしてください。
- エアコン故障が心配です。何を用意すればいい?
-
複数の水、遮光、温湿度センサー、ペットカメラ、緊急時の入室担当者を用意しておくとよいでしょう。
猛暑期に異常を検知したら、帰宅まで待たず誰かが確認できる仕組みが重要です。
まとめ|犬の留守番エアコンは「何度設定」より「実室温+止まった後」まで考える
犬の留守番中のエアコンは、リモコンの数字だけで決めないことが大切です。
- 夏は実室温24〜26℃前後、湿度50〜60%を一つの目安にする
- 冬は実室温20〜22℃前後、湿度40〜60%を一つの目安にする
- 犬種、年齢、肥満、持病に合わせて個別に調整する
- 温湿度計は犬がよく過ごす場所へ置く
- 夏の留守番では途中でエアコンを切る前提にしない
- 人感センサーの動作を確認する
- 停電自動復帰の有無を確認する
- 温度センサーとペットカメラで異常を検知する
- 緊急時に実際に駆けつけられる人を決める
共働き家庭では、日中に自分で室温を調整できません。
だからこそ、「エアコンで守る」「センサーで気づく」「人が助ける」の3段階で留守番環境を作ることが重要です。
【免責事項】本記事は2026年8月25日時点の一般的な飼育・室温管理情報を整理したもので、診断や治療を目的とするものではありません。短頭種、子犬、シニア犬、肥満、心臓・呼吸器疾患などがある犬は、かかりつけの獣医師に個別の室温管理をご相談ください。熱中症や低体温が疑われる症状がある場合は、速やかに動物病院へ相談してください。


