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犬を2匹以上飼っていると、「留守番中も同じ時間にごはんを出したい」「食いしん坊な子が、もう1匹の分まで食べてしまう」といった悩みが出てきます。
ただし、多頭飼い向け自動給餌器は「2匹へ同時に出せる機種」と「横取りを防ぐ機種」で仕組みがまったく違います。
2皿タイプは1台から2つのボウルへフードを分けられますが、どちらの犬も両方の皿へ近づけます。食事量が違う犬、療法食を食べている犬、食いしん坊な犬がいる家庭では、2皿になっただけでは横取り対策になりません。
この記事では、2026年8月時点の現行製品を確認し、犬の多頭飼いを「同時給餌」「横取り防止」「個別食」「留守番」の4つの視点で比較します。
2匹に同じフードなら2皿式、横取りするなら個別に分ける
同じフード
2匹へ同時給餌したい
エレコム PET-AF02
1台から2皿へ分配でき、6Lタンク・最大6回・電池バックアップに対応。横取りがない2匹に使いやすい国内現行モデルです。
横取り
小型犬の食事を守りたい
SureFeed / MiBowl
マイクロチップや専用タグを認識し、登録した犬だけフタを開ける方式。療法食・ダイエット・食事量の違いがある小型犬向けです。
中大型犬
本気で横取りを防ぎたい
別室・クレート+1頭1台
日本で買いやすい個体識別フィーダーは小型ペット向けが中心。中大型犬や食事中に緊張・威嚇が出る家庭は、物理的に分ける方が確実です。
最重要ポイント
「多頭飼い対応」「2匹用」と書かれていても、横取り防止機能があるとは限りません。2皿式=同時給餌、マイクロチップ・RFID式=アクセス制限と考えると選びやすくなります。
多頭飼いの犬向け自動給餌器・横取り対策を比較
| 製品・方法 | 向いている家庭 | 方式 | 横取り防止 | 時間給餌 | フード | 犬の体格 | 日本での選びやすさ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| エレコム PET-AF02 | 同じフードを2匹へ同時に出したい | タンク+2皿分配 | × | ○ 1日最大6回 | ドライ | 小〜中型犬を中心に1回量を要確認 | ◎ 国内現行・メーカーサポートあり |
| SureFeed Microchip Pet Feeder | 小型犬の療法食・食事量を分けたい | 体内マイクロチップ/RFIDタグ | ○ 登録した犬のみフタが開く | × タンクから自動排出する機種ではない | ドライ・ウェット | 小型犬向け | △ 国内流通・保証条件を購入時確認 |
| Closer Pets MiBowl CP500 | 小型犬で横・後ろからの侵入も抑えたい | マイクロチップ/IDディスク | ○ 囲い+自動フタ | × タンク式ではない | ドライ・ウェット | 公式で小型犬対応 | △ 海外購入が中心 |
| PawsPik PortionPro Rx | 中大型犬を含め、時間給餌とRFID制御を両立したい | アクティブRFIDタグ+タンク | ○ | ○ 犬は2〜3食設定 | ドライ | 犬対応・最大6カップ/日 | × 米国内配送のみ。国内おすすめ外 |
| 別室/クレート+自動給餌器1頭1台 | 横取りが激しい・食事中に緊張がある・中大型犬 | 物理的分離 | ◎ | 使用する給餌器による | 機種による | 全サイズ | ◎ |
※「横取り防止」は構造上のアクセス制限を示しています。犬の行動を100%保証する意味ではありません。体格、鼻先の長さ、フタが閉じるまでの時間、設置環境によっては別の犬が食べようとする可能性があります。
多頭飼いで最初に決めるべき3つのこと
1. 2匹は同じフード・同じ量でよいか
2匹とも同じドライフードを食べ、必要量も近く、食事中の横取りがないなら、2皿式が最もシンプルです。
たとえば「昼12時に2匹へ同時に出したい」という目的なら、個体識別やAIカメラは必須ではありません。1台から2皿へ分けられる機種の方が、台数・配線・設定を減らせます。
一方、片方が50g、もう片方が80g必要な場合は注意が必要です。2皿への分配比率を調整できても、毎回グラム単位で正確に個別計量する機械とは限りません。
2. 「横取り」が起きているか
食いしん坊な犬が、ゆっくり食べる犬のボウルへ移動してしまう家庭では、皿を2つにするだけでは解決しません。
横取りを止めたいなら、必要なのは「フードを2方向へ出す機能」ではなく、食べてよい犬だけアクセスできる仕組みです。
小型犬ならマイクロチップ・RFID式が候補になります。中大型犬では選択肢が限られるため、別室やベビーゲート、クレートなどで食事場所を分ける方法が現実的です。
3. 療法食・ダイエット食など、絶対に分ける必要があるか
「少しくらい食べても問題ない」のか、「別の犬に食べられては困る」のかで必要な対策は変わります。
療法食、年齢別フード、アレルギー対応食などを個別に管理している場合、同じ空間で2皿を並べる方式は管理しにくくなります。
食事中にうなる・固まる・歯を見せる・飛びかかるなどの行動がある場合
給餌器だけで解決しようとせず、まず犬同士が食事中に接触できない環境を作ってください。複数犬の食事では、別室・クレート・ゲートなどの物理的な分離が、競争や資源防衛を防ぐ基本的な管理方法として紹介されています。
1. エレコム PET-AF02|横取りがない2匹なら最も選びやすい
PET-AF02BK / PET-AF02WH
- 国内現行
- 2皿式
「共働きで昼間だけ2匹へ同時にごはんを出したい」という家庭なら、エレコムPET-AF02シリーズが使いやすい選択肢です。
約6Lのタンクから1回分を排出し、スプリッターで左右2つのステンレスボウルへ分配します。1ポーションは約7±2g、1回1〜20ポーションで約7〜140g。1日最大6回まで設定できます。
スプリッターは7段階で左右の分配比率を調整できます。また、AC電源に加えて単3乾電池4本を予備電源として使用できるため、共働き家庭で気になる停電対策もできます。
メリット:
- 日本メーカーの現行製品でサポートを受けやすい
- 1台で2皿へ同時給餌できる
- 約6Lの大容量タンク
- 1日最大6回まで設定可能
- 左右の分配量を7段階で調整できる
- 電池バックアップに対応
- 蓋ストッパー付き
最大の注意点:横取り防止機ではない
PET-AF02は2匹用ですが、犬を識別するセンサーやフタはありません。
つまり、ごはんが左右へ分かれて出ても、早く食べ終わった犬が隣の皿へ移動することはできます。食事速度に大きな差がある家庭では、給餌器の前にゲートを置く、別のスペースで食べさせるなどの工夫が必要です。
PET-AF02が向いている家庭
- 2匹とも同じドライフードを食べる
- 食事量が大きく違わない
- 互いの皿へ行く癖がない
- 留守番中の「同時給餌」を自動化したい
2. SureFeed Microchip Pet Feeder|小型犬の個別食・療法食管理に
SureFeed Microchip Pet Feeder
- 横取り対策
- マイクロチップ
SureFeedは一般的な「時間になったらタンクからフードを出す給餌器」とは違います。
あらかじめ登録した体内マイクロチップ、または付属のRFID首輪タグを認識するとフタが開き、登録していないペットが食事へアクセスするのを防ぐ選択式フィーダーです。
公式では、世界で一般的に使われているマイクロチップに対応し、最大32個のペットIDを記憶できます。ボウル容量は約400mLで、ドライ・ウェットの両方に対応します。
Sure Petcareは同シリーズを猫と小型犬向けの食事管理製品として紹介しています。そのため、小型犬同士で「片方だけ療法食」「片方だけダイエット中」といったケースに向きます。
- 体内マイクロチップを使えば首輪タグを追加しなくてもよい
- 登録した犬だけ食事へアクセスできる
- ドライ・ウェット両対応
- 食べ残しをフタで覆える
- トレーニングモードで段階的にフタへ慣らせる
- 大容量タンクから決まった時間に自動排出する機種ではない
- 犬の体格によっては食事スペースが狭い
- 食いしん坊な犬が開いている間に割り込もうとする可能性はある
- 国内流通・保証・販売店は購入時に最新状況を確認する
「留守番中の12時に新しいフードを50g出す」ことが目的ならタンク式が向きます。一方、「朝置いた療法食を、その犬だけが食べられるようにしたい」ならSureFeedの方が目的に合います。
3. Closer Pets MiBowl CP500|囲い構造で横・後ろからの侵入を抑えやすい
MiBowl Automatic Selective Microchip Pet Feeder
- 小型犬
- マイクロチップ
MiBowl CP500も、登録したマイクロチップまたは専用IDディスクを認識してフタを開くタイプです。
公式では猫と小型犬に対応。最大10匹のIDを登録でき、ボウルは最大約340gのフードを保持できます。ウェット・ドライの両方を使用可能です。
特徴は、食事スペースが側面・後方から囲われていること。メーカーは、別のペットが後ろや横からアクセスしにくい構造として説明しています。
- 小型犬に公式対応
- マイクロチップまたはIDディスクを利用
- 最大10匹登録
- ウェット・ドライ対応
- 横・後ろからのアクセスを抑えやすい囲い構造
- ボウルを取り外して洗える
- 日本では海外購入が中心で、返品・保証条件を確認する必要がある
- 中型・大型犬向けではない
- 時間になったらフードを追加するタンク式ではない
小型犬2匹で片方がゆっくり食べる家庭や、犬と猫を一緒に飼っていて食事を分けたい家庭では、検討価値があります。
中型犬・大型犬の横取りを自動で防げる製品はある?
海外には、犬向けの個体識別+タンク式を組み合わせた製品があります。
代表例がPawsPik PortionPro Rxです。専用のアクティブRFIDタグを首輪へ付け、割り当てられた犬だけボウルへアクセスできる構造です。32カップの大容量タンクを持ち、犬では1日2〜3食、1日合計最大6カップまで設定できます。
つまり「横取り防止」と「時間給餌」を1台で両立する、犬の多頭飼いに理想的な仕組みです。
ただし、2026年8月時点では日本向けおすすめには含めません。
PawsPik公式は米国内住所への発送のみと案内しています。電源仕様や保証、輸入後のサポートまで考えると、日本の一般家庭が気軽に選べる製品ではありません。
現状、日本で中型犬・大型犬の横取りを確実に防ぎたい場合は、別室・クレート・ベビーゲートなどで食事スペースを分離し、それぞれに自動給餌器を置く方法が現実的です。
犬の多頭飼いでは「別々に食べる」が安全面でも基本
犬同士が仲良しでも、食事は価値の高い資源です。
American Kennel Clubは、多頭飼いでは犬同士を別々の場所で食べさせ、互いの食事へ近づかせないことを推奨しています。別室、ベビーゲート、サークル、クレートなどで境界を作る方法が挙げられています。
VCA Animal Hospitalsも、食事を巡る競争やフードガードへの管理策として、他の犬や人から離れた場所で食べさせることを案内しています。
そのため、横取りが強い家庭では「高機能な自動給餌器を買えば同じ部屋で安全に食べられる」と考えない方がよいでしょう。
共働き家庭の現実的な配置例
- 犬A:リビング側のサークル+自動給餌器A
- 犬B:別室またはゲートの向こう+自動給餌器B
昼12時に両方の給餌器を同時設定しておけば、飼い主が不在でも食事場所を物理的に分けられます。2台必要になりますが、食事量が違う犬でも個別に設定しやすくなります。
「AIカメラで個体識別」と「横取り防止」は別機能
2026年の自動給餌器には、AIカメラで食事中のペットを記録する機種も増えています。
たとえばPETKIT YUMSHARE DUAL-HOPPER 2 P592は、2つのタンクとAIカメラを備え、アプリで食事や活動を確認できます。
しかし、カメラで「誰が食べに来たか」を記録できることと、別の犬がボウルへ顔を入れられないことは別です。
横取り防止を目的にするなら、次のような物理的なアクセス制限が必要です。
- 登録したマイクロチップ・RFIDタグでのみフタを開く
- 未登録犬が近づくとフタを閉じる
- 食事場所そのものをゲートやクレートで分ける
AIカメラ式は、横取りが発生しているか確認する「見守り」には便利ですが、それ自体を横取り防止機構と考えないようにしましょう。
多頭飼い用自動給餌器で失敗しない7つの選び方
1. 「同時給餌」と「横取り防止」のどちらが必要か
まずここを間違えないことが最重要です。同じフードを仲良く食べられるなら2皿式。食事を分けたいなら個体識別式か物理分離を選びます。
2. 1回量を「2匹合計」で確認する
2皿式の給餌量は、2皿それぞれの量ではなく、機械から出る総量として表示される場合があります。
PET-AF02なら1回約7〜140gを左右へ分けます。2匹が各70g必要なら上限付近です。犬の必要量に対して余裕があるか確認しましょう。
3. 左右へ同じ量が必要とは限らない
体重や活動量が違えば、必要な食事量も変わります。スプリッターで比率を変えられる製品でも、毎回完全に同じ重量へ分配できるとは限りません。
食事量を厳密に管理したい場合は、1頭1台の方が調整しやすくなります。
4. 留守番では停電時の給餌を確認する
共働き家庭では、アプリ機能よりも停電時に食事が出るかを優先したいところです。
AC+乾電池バックアップ式なら、コンセントが抜けた場合にも設定を維持できる製品があります。購入後は実際にAC電源を抜いてテストしておきましょう。
5. フード粒の大きさを確認する
2匹分だから大容量を選ぶだけでは不十分です。普段食べているドライフードの直径・厚みが、給餌器の対応範囲に収まっているか確認します。
フードを変更したら、1ポーションの実重量も再計量してください。
6. 犬同士の体格差を見る
小型犬と中大型犬の組み合わせでは、小型犬向けマイクロチップフィーダーへ大型犬が強引に近づくことも考えられます。
体格差が大きい家庭ほど、機械だけに任せず物理的な境界を作る方が安全です。
7. 「誰が食べたか」を確認できる仕組みを作る
共働き家庭では、朝から夕方まで食事を直接確認できない日もあります。
カメラ付き給餌器や別置きペットカメラを使えば、横取りの有無、食べ残し、給餌器へ近づけているかを確認できます。

共働き家庭が導入前に行いたい6ステップ
- 在宅中に使い始める:届いた翌日から長時間留守番へ使わない。
- 2匹それぞれの1食量を量る:現在与えているg数を把握する。
- 10回ほど試験排出する:フードによる1ポーションの誤差を確認する。
- 食事中の動線を見る:早く食べ終えた犬が相手の皿へ行くか確認する。
- 電源・Wi-Fi障害を試す:停電時に予約が維持されるか確認する。
- 本番初日はカメラで確認する:予定時刻に出たか、2匹とも食べられたかを見る。
特に横取り癖は、飼い主がいるときと留守番中で行動が違うことがあります。初期段階だけでもカメラで確認すると、2皿式で足りる家庭なのか、食事場所を完全に分けるべきか判断しやすくなります。
多頭飼いの犬×自動給餌器でよくある質問
- 犬2匹なら自動給餌器1台で足りますか?
-
同じドライフードを食べ、横取りがなく、1回の総給餌量が機械の上限内なら2皿式1台で運用できます。食事量が大きく違う、横取りする、療法食を分ける場合は1頭1台または個体識別式を検討してください。
- 2皿タイプなら横取りを防げますか?
-
基本的には防げません。2皿タイプはフードを2方向へ分ける機械で、どちらの犬がどの皿を食べるかまでは制御しません。横取り防止には個体識別式か、ゲート・クレート・別室などの物理的な分離が必要です。
- マイクロチップ式なら犬にも使えますか?
-
製品によります。SureFeedやMiBowlは小型犬での使用が案内されています。一方、猫向けサイズの製品を大型犬へ流用するのは避け、メーカーが想定する体格・食事スペースを確認してください。
- マイクロチップを入れていない犬でも使えますか?
-
SureFeedやMiBowlは対応する首輪タグ・IDディスクでも利用できます。体内マイクロチップがなくても使える方式があります。
- 大型犬同士の横取りを防げる自動給餌器はありますか?
-
海外には犬対応のRFIDタンク式がありますが、日本国内で購入・保証を受けやすい製品は限られます。2026年8月時点では、別々の部屋やクレートへ1頭ずつ分け、それぞれの自動給餌器を設置する方法が現実的です。
- 療法食を食べている犬が1匹だけいます。2皿式で大丈夫ですか?
-
横取りの可能性があるならおすすめしません。療法食を確実に分ける必要がある場合は、登録した犬だけ開く個体識別式か、食事場所を完全に分ける方法が適しています。食事内容の管理はかかりつけの獣医師の指示を優先してください。
- 3匹以上では何台必要ですか?
-
同じフードで横取りがない場合でも、1台2皿なら3匹目の食事場所が必要です。食事量を個別管理するなら、基本的には1頭1台と考えた方が管理しやすくなります。
- 自動給餌器を置けば旅行中も犬だけで留守番できますか?
-
自動給餌器は食事の一部を自動化する機器です。水、排泄、室温、体調、機械トラブル、犬同士のトラブルまでは対応できません。長時間・宿泊を伴う不在では、人が状態を確認できる体制も必要です。
まとめ:横取りがある家庭は「2匹用」という表示だけで選ばない
多頭飼いの犬に自動給餌器を導入するときは、「何匹対応か」より食事を分ける必要があるかを最初に考えましょう。
- 同じフード・横取りなし:エレコムPET-AF02のような2皿式
- 小型犬・横取りあり:SureFeedやMiBowlなどの個体識別式
- 中大型犬・横取りあり:別室/クレート+1頭1台
- 療法食・食事量を厳密に分ける:個体識別または物理的分離
特に共働き家庭では、飼い主が見ていない時間に食事をします。早食いの犬がもう1匹の分まで食べる家庭で、2皿タイプを「横取り防止」として導入すると失敗しやすくなります。
自動給餌器は、犬同士の関係を変える道具ではありません。横取りがない家庭では給餌を自動化し、横取りがある家庭では食事環境そのものを分ける。この考え方で選ぶと、愛犬それぞれの食事量を管理しやすくなります。
犬用自動給餌器全体を体格別に比較したい場合は、犬用自動給餌器おすすめ比較も参考にしてください。
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